このカラクリに気付いたキツネが、




ライオンのところへやって来ると、





洞穴の外からライオンの加減を尋ねます。





「どうも具合がよくないんだ」 、




ライオンはそう答えると、更にこう言いました。




「ところで、なぜ、お前は、そんな所に立っているのだ? 




話が聞こえるように、中に入ってこい」


 
 するとキツネがこう答えました。



「だって、洞窟の中へ入って行く足跡はたくさんあるのに、出てくる足跡が一つも見あたらないんですから」


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